歴史


欧州では1939年に、太平洋では1941年にはじまった世界規模の戦争は
1945年に意外な形で幕を下ろすことになった。

 黒い月の出現である。
地球との距離、24万km
直径7600km

 月と地球の間に現れたあらゆる可視光線を吸収するこの天体によって
人類の歴史は狂い始めることになる。

 黒い月の出現と期を同じくする欧州での幻獣の出現とその後の増加によって
人類は、不本意ながら世界戦争を中途でやめざるを得なくなった。
人類同士が協力しなければ、滅びる。
そうした危機感があった。

 万物の霊長と自らを呼び、サルより進歩したと自称する人間は
ここで初めて、自分が長でもなければ安全でもないことを知った。

 幻獣、この人類の天敵との戦いが、以後の人類の歴史である。

 黒い月
はたしてそれが本当の天体であるかどうかすら不明な質量0の天体。

 幻獣
現れるときも死ぬときも、幻のように現れる存在。
人類とその創造物だけを狙う人類の天敵。

これらの因果関係は現在にいたる人類の必至の調査にも関わらず、不明である。

人類はいつ消えるか、いつ現れるか、総数がどの程度かすらわからない敵と
じりじりと、線損領域をせばめながら、戦いつづけている。


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